「小確幸」
人生の中の、小さいけれど、確かな、幸福。
村上春樹が「ランゲルハンス等の午後」や「うずまき猫のみつけかた」などのエッセイで、たびたび語っている彼の造語です。
とくにのんびりと散歩がてら近所のパン屋に買いに行って、ついでにそこでちょっとコーヒーを飲みながら(アメリカのベイカリーには椅子が置いてあって、そこでコーヒーを飲めるところが多い)焼きたての温かいパンを手でちぎってかりかりと齧るのは、僕にとっての「小確幸」のひとつである。(「うずまき猫のみつけかた」より)
ゲーテの言葉に似ているものがある。
「王様であろうと、百姓であろうと、自己の家庭で平和を見出す者が、いちばん幸福な人間である」
一生で大きな幸せ1個と、毎日小さな幸せ10個、どちらがほしいか。
今の自分の状態によって、揺れる気がする。